皆さん、上記の表現を耳にしたことはありますか?
普通に直訳すば「あなたの20は?」ですが、はっきり言って意味がわかりません。
実はこれはCB無線やトラッカー文化などで使われていたアメリカのスラングなんです。
ちょっと馴染みが薄いかもしれませんが、映画やドラマのセリフ、SNSでのジョークなどにも時折登場する表現です。
私の中で「なかなか面白い表現だなぁ」っと思ったので、今回紹介したいと思います。
この記事では、「What is your twenty?」の正しい意味や語源、現代での使われ方、会話例までわかりやすく解説します。
「What’s your twenty? 」の意味は?
今どこにいるの?
主に無線でのやり取りや警察・軍関係、トラック運転手の間などで使われてきた表現のようです。
「twenty」はなぜ「場所」を意味するのか?
「twenty」は、本来「20」という数字ですが、この表現では「20番地(location)」を表す無線コードから来ています。
CB無線(Citizen’s Band Radio)で使われていた「10-20(テン・トゥエンティ)」=「現在地を教えて」という意味が由来です。
そこから「What’s your twenty?」=「あなたの場所は?」という意味になるそうです。
このような無線用語の体系は、「Ten-code(テンコード)」と呼ばれます。
Ten-codeとは、主に警察や消防、無線通信(CB無線)で用いられる短縮コード体系で、「10-◯◯」という形式で意味を伝える方式とのこと。
たとえば:
- 10-1:受信状態が悪い
- 10-2:受信良好
- 10-3:送信中止
- 10-4:了解(OK)
- 10-20:現在地・場所
など、状況をすばやく正確に伝えるための暗号的な言い回しです。
その「10-20」が口語化されて「twenty」となって、「What’s your twenty?」=「どこにいるの?」という英語表現が生まれまれたようです。
実際の会話での使い方
例文1
B: I’m at the gas station near 5th Street.(5番街近くのガソリンスタンドだよ)
例文2
B: Almost home. Be there in 5.(もうすぐ家。あと5分)
※現在はカジュアルな会話でも使われますが、少しレトロで「映画っぽい表現」としての印象も。
映画・ドラマでの使用例
このフレーズは、アクション映画や刑事ドラマ、特に警察や軍が登場するシーンでよく聞かれます。
たとえば:
- 『ダイ・ハード』シリーズ
- 『24(トゥエンティフォー)』
- 『NCIS』 など
「What’s your twenty?」と聞けば、「現場に向かってるのか?」など、状況確認をしているシーンが思い浮かぶかもしれませんね。
日常で使える?それとも死語?
ネイティブの中でも日常的にはあまり使われなくなってきているとのことですが、ちょっとユーモアを交えた表現として使う人もいるかもしれません。
また、映画やゲーム、ラジオ業界などではまだまだ健在です。
普通の「Where are you?」に飽きたら、遊び感覚で使ってみるのも面白いかもですね。
カナダのホテルでの仕事で使われていた!
以前に、カナダにワーキングホリデーという制度を利用して滞在していました。
その時に、あるホテルで仕事をしていてこの表現を使っていました。
仕事は、ホテル管内の掃除だったのですが、7階建のホテルだったのでトランシーバーを使ってスタッフ同士で連絡を取りあっており、その時に「What’s your twenty?」という表現に出会いました。
最初は、「20って何のこと?」と意味が分からず戸惑いましたが、あとで調べてみると上記でも説明したように、無線で使われるコードの一つが由来とのこと。
実際に現場で飛び交うリアルな表現として、この言い回しに出会えたのは今でも印象に残っていて忘れられない表現の一つですね。
個人的には、「 Where are you now? 」でもいいような気がするんですが、もしかしたら「What’s your 20」の方が短いので使い勝手がいいのかもしれませんね。
ちなみに
ちなみに、上記でも紹介してますが、「10−4 (Ten-four)」もホテルで働いている時によく使っていました。
とりあえず、何か頼まれた時、「了解!」って言いたい時に、これを使います!
例えば、
私:Ten-four!(了解!)
こんな感じで使ってました。
まとめ|「What’s your twenty?」は、英語スラングの定番!
まとめると、
- 意味:「今どこにいるの?」
- 由来:無線用語の「10-20(テン・トゥエンティ)」
- 用途:カジュアル・映画・軍・警察など
- 英語学習者にとっても、ネイティブっぽい表現の一つ!
この時まで、トランシーバーなんて使った事がなかったので、こんな表現があるなんてまったく知らなかったです。
個人的に、勉強になったと言うよりは「面白いなぁ」と思いました。
普段使うような表現ではないかもしれませんが、このような口語表現やスラングを知っているだけでも英語のリスニング力・会話力もグッとアップするのではないかと思います。