「prefer」と「rather」はどちらも英語で「好み」や「選択」を表す言葉ですが、実は使い方やニュアンスに微妙な違いがあります。
個人的に、意味的にはほぼ同じだと思い「prefer」ばかり使っていて、「would rather」の丁寧さや柔らかさに気づいていませんでした。
この記事では、
- 「prefer(プレファー)」の意味と使い方
- 「rather(ラーザー)」の意味と使い方
- 「prefer」と「rather」の違い
についてわかりやすく解説し、例文も交えて自然な使い分けができるようにお伝えします。
「prefer」の意味
辞書によると、
『他動詞』
- むしろ(〜の)ほうを好む、むしろ(〜を)選ぶ
- (〜に)もらいたい
- (〜の)ほうがいい
- (〜に)登用する、抜てきする、
- 昇進させる、提起する
「prefer」の使い方
基本的に「prefer」は、「一般的・習慣的な事を言う時」に使います。
どちらかと言えば、フォーマルで「はっきりした好み」や「明確な意思」を伝えるときに使います。
たとえば、「紅茶よりコーヒーのほうが好き」と言いたいときに使う表現です。
学校でよく習い、文法的にもシンプルなので使いやすいのが特徴です
自分の好みなどを伝える時などに使われます。
「prefer」の例文
『コーヒーよりも紅茶が好きかな』と言いたい場合の例文:
となります。
少し混乱するのが、英語の場合先に好きな方を言うという点でしょうか。
日本語だと「コーヒーよりも」と好きでない方を先に言いますが、英語では先に「紅茶が好き」と言ってしまい、その後に「コーヒー」よりもと付け足す感じですね。
『サッカーよりも野球をする方が好き』と言いたい場合の例文:
または、
となります。
こちらは、何かをする事の好みをいう時に使います。
「ニュアンスが違う場合もある!?」
上記の例文で、「I prefer to play(不定詞) と 「I prefer playing(動名詞)」 と二つの例文では意味は同じですが、ニュアンスが違う場合があります。
その理由は、「不定詞」と「動名詞」では、「不定詞」はまだ起こっていない未来のことを、「動名詞」はすでに経験したことや現在のことなどを表すニュアンスになります。
ですので、上記のようにただ単に自分の好みを言う場合は、「I prefer playing」を使う方が違和感がないかと。
特定の状況で希望を穏やかに伝えるような時に使う場合は「would」をつけます。
「今はコーヒーよりも、紅茶が飲みたいかなー」と言うような、「ある状況で自分の希望をやんわり伝えたいときなどの状況」で使われます。
『今日はお寿司よりもカレーが食べたいかな』と言いたい時の例文:
といった感じです。
「would prefer to do (不定詞)」が一般的に使われます。理由は、上記でもお伝えしたように「不定詞」の場合は、まだ起こっていない未来のことを伝えるニュアンスがあるからだと僕は解釈しています。
他にも気軽に「どっちがいいか?」と聞きたい場合に使える表現もあります。
どっちがいいか?と聞きたいときの例文:
または、
などち聞くことができます。
これらは口語でもよく使われます。
ちなみに、「prefer」を使った否定文の場合、
「rather」の意味
辞書によると、
『副詞』
- むしろ・むしろ喜んで
- いっそ〜したほうがよい
- どちらかといえば、いやむしろ
- 幾分・少々・やや
「rather」の使い方
「rather」は、上記の「prefer」と「would prefer」と同じように使われます。
「would rather」のように、「would」が入ることで、より丁寧で控えめなニュアンスを持ちます。
会話で「どちらかと言えば〜したい」「できれば〜がいい」といった柔らかい希望や意志を表すのに適しています。
ネイティブの会話でよく使われる表現で、「prefer」よりもカジュアルで自然に聞こえます。
の形で使われます。
口語では上記のように大抵「would」が短縮されます。
何か2つのことを比較する時は、「rather」と「than」セットと覚えておいてもいいですね。
「rather」の例文
「今夜はお寿司よりカレーが食べたい」と言う場合の例文:
ただ単に、
とも言えます。
っというように使います。
何か2つの物・事を比較するような場合の例文:
こちらの英文は、「一般的な事実」を言うニュアンスの例文:
(母親は週1回のEメールよりも、毎日30分電話で話す方がいい。)
この英文の場合は、「〜する代わりに」という意味合いで使われています。
何度も言いますが、ここで間違えてはいけないことは、
意味合いは同じでも使い方は違うので注意が必要です!
ですので、「would rather」の後ろに「to 不定詞」「~ing 動名詞」は、基本は文法的に使われません。
ちなみに、「rather」を使った否定文の作り方は「prefer」と同じで、
「would rather not」の例文:
「prefer」と 「 rather」の違いまとめ
- 「prefer」ははっきりとした好みや意思を表す
- 「would rather」はその場の柔らかい希望や願望を伝える丁寧な表現
使い分けを覚えると、より自然でニュアンス豊かな英語が話せるようになります。
ぜひ、日常会話で両方の表現を試してみてください。
『prefer』のまとめ
- 「prefer」は『動詞』
- 「prefer」は、はっきりした好みや意志に使うニュアンス。
- 「would prefer」は、選択肢がある内で自分の希望(〜したい)を控えめに伝える時に使うニュアンス。(would rather、で言い換え可能)
『rather』のまとめ
- 「rather」は『副詞』
- 「would rather」で、その場の柔らかい希望や控えめな願望を伝えるニュアンス。(「prefer」や「would prefer」と言い換え可能)
- 「rather」は副詞なので、大抵『動詞』が必要。
最後に
今までは「prefer」ばかり使っていて、「would rather」は難しいし丁寧すぎて使いづらいと思っていました。
でも、ネイティブの会話を聞いているうちに、「would rather」は柔らかくて相手への配慮も感じられることに気づきました
私の個人的な感覚ですと、どちらの単語でも意味と自分の言いたいことは通じるとは思っています。
ですが、微妙にニュアンスが違うのかもと考えたら、もしかしたら相手に違和感を与えていたのかもしれないなと改めて思いました。
ニュアンスが違うと同じような意味の表現とは言え、人によっては捉え方が違う場合もあると思うので、細かいことですが少しは気にすることも大事だなと。